第5回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
贈呈式

  • 第5回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」の贈呈式が10月28日午前11時より東京・千代田区のクラブ関東にて催されました。
  • 全国出版協会 田中健五会長の挨拶
  • 全国出版協会 田中健五会長の挨拶
    全国出版協会 田中健五会長の挨拶
  • 始めに全国出版協会会長・田中健五氏の挨拶があり、「今年は大震災という日本の惨事があり、随所で本や雑誌の返品が減ってきたということを聞く。食べることと本を読むこと、生活と文化とは同等に人々の欲求の対象となっているのではないか。文字、活字はその観点からも価値があるという発見に感動があった」と述べられました。
  • 贈呈式
  • 表彰状の贈呈
    表彰状の贈呈
    表彰状の贈呈
    表彰状の贈呈
  • 選考経過が選考顧問・植田康夫氏より報告された後、賞の贈呈が行われ、朝の読書大賞は選考顧問の作家・井出孫六氏から、文字・活字文化推進大賞は、全国出版協会理事で高橋松之助記念顕彰事業委員長の朝倉書店社長・朝倉邦造氏より、各受賞者に表彰状及び副賞が贈られました。
  • 祝辞
  • 肥田美代子氏の祝辞
    肥田美代子氏の祝辞
  • 選考委員で全国出版協会顧問、文字・活字文化推進機構理事長の肥田美代子氏より祝辞があり、「子どもの読書活動推進法施行の2000年頃から朝の読書が弾みをつけ、12年経過して子どもたちの読書量は3倍近く増加した。皆さんの地道な努力のおかげだと思う。読書は小さいものと考えられてきたが、教育の一番大事な部分であるということ、学校図書館は学校教育の心臓部であるということが認識されてきた。これは、政官民が一緒になって努力した成果だと思う。ぜひ力一杯次の世代のために我々が今踏ん張らねばいけないと感じる」として、活発な読書活動の実績や努力に賛辞を送られました。
  • 受賞者挨拶
  • 受賞者挨拶
    受賞者挨拶
    受賞者挨拶
    受賞者挨拶
    受賞者挨拶
    受賞者挨拶
  • 「朝の読書大賞」受賞者の富田林市立寺池台小学校の柴田敦子講師は「朝の読書導入と同時に学校の図書室も全日開館をはじめました。読むための時間を設定し、子どもたちの手の届くところに本があるという環境を整えれば子どもたちはどんどん本を読むんだという現実を図書館の担当者として目の当たりに出来たことは大きな驚きでもあり、またたいへんうれしいことでもありました」と、自らの活動を振り返り、読書環境の整備の重要性について語られました。
  • 平戸市立平戸小学校の筒井清信校長は、学校図書館での読書を楽しみにしている児童のことを紹介した後、「学習指導要領の改訂に伴い、10分といえども毎朝時間を確保するのが難しくなってきております。今回の受賞を大きな励みとして、人格形成の上でも学力向上の面からもさらに大きな成果が現れるものと信じて今後の朝の読書活動にさらに力を入れて参りたいと思います」と今後の抱負を語られました。
  • 青森市立浪打中学校の熊谷せい子校長は、中学校と教育委員会での勤務経験から、「小学校で行われている日常の読書活動が中学校では継続されていないことを残念に思っていました。赴任したこの浪打中は、幸いなことに10年も前から朝の読書をすすめていて、先生方も大変協力的でした。今回の受賞は私たち浪打中学校の職員はもちろんですが、青森市の中学校にとっても励みになることだと思っています」と中学校での活動について語られました。
  • 徳島県立板野高等学校の南部貢年校長は、1999年に当時の本浄敏之校長とともに教員として取り組んだ同校の朝の読書活動の導入の経緯を語り、活動の意義について「生徒本人が自分で本を選んで自分で読んで自分で考えるという作業が非常に大事です。授業では教えるだけで、生徒に作業させることはなかなかできません。自らが考えてやることは、教育の原点だと思います。生きる力をつける大事なことだと思います」と述べられました。
  • 「文字・活字文化推進大賞」を受賞された鹿児島県出水市の教育長・溝口省三氏は、選考の理由としても挙げられた同市の「出水兵児(へこ)読書推進計画」について、「周辺市町村との合併を契機に市長の発案があり、平成19年から5年計画で、3つの基本目標と70の実践項目を掲げ、“日本一”の活動を目指しました。現在まで150回ほどの会議を開催するなど全市をあげた活動として、出水のすべての人たちに読書のシャワーを浴びさせるという方針で進めています」と述べられました。
  • 以上の式次第を持って式は終了、会場を中ホールから大ホールに移して祝賀会が催されました。
  • 祝賀会
  • 阿刀田高氏の祝辞
    阿刀田高氏の祝辞
  • 各受賞者の入場は拍手で迎えられ、選考顧問の作家・日本文藝家協会常務理事の阿刀田高氏の「この大賞は読書脳を育てる営みに直結している」との祝辞があった後、高橋松之助記念顕彰事業委員長で朝倉書店社長の朝倉邦造氏は受賞者へのお祝いの言葉とともに、乾杯の挨拶として、活字離れに対する出版界の活動などについて述べられました。祝賀会は130人を超える多数の出席者のなか、受賞者を囲んで賑やかに催されました。

 

【お問い合わせ先】

公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
〒162-8710  東京都新宿区東五軒町6-24
TEL:03-5225-9711  FAX:03-3266-1855

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