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第18回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ

  • 2025年9月12日
  • 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
  • 第18回 高橋松之助記念
    「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
    受賞者決定のお知らせ
  • このたび、公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団(東京都新宿区・斎藤健司理事長)主催の第18回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」の選考会議が行われ、下記のように受賞者が決定いたしましたので、お知らせ申し上げます。
  • ■第18回高橋松之助記念 朝の読書大賞(賞状、トロフィーおよび副賞30万円)
  • 嬉野市立吉田小学校(佐賀県嬉野市)
  • 身延町立身延中学校(山梨県南巨摩郡身延町)
  • 鳥取県立倉吉総合産業高等学校(鳥取県倉吉市)
  • ■第18回高橋松之助記念 文字・活字文化推進大賞(賞状、トロフィーおよび副賞30万円)
  • 矢祭町(福島県東白川郡)
  • なお、贈呈式は、11月4日(火)14時より出版クラブビル(東京都千代田区神田神保町1-32)で行われます。
  • 受賞学校・団体および贈呈式の詳細は、別紙の通りとなっております。貴媒体にて広くご紹介賜れば幸甚に存じます。

【本件に関するお問い合わせ先】

公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
事務局 担当:原 正昭
〒162-8710  東京都新宿区東五軒町6-24
TEL:03-5225-9711  FAX:03-3266-1855
E-mail:award@ajpea.or.jp
URL:http://www.takahashi-award.jp
  • 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」について
  • 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」は、文字・活字文化振興法の理念に則り、読書推進と文字・活字文化振興に貢献し、顕著な業績をあげられた学校および地方自治体・団体・個人を顕彰するものです。
  • この事業は、東京出版販売株式会社(現・株式会社トーハン)元社長・故高橋松之助氏の遺志を体して、同夫人リウ氏が社団法人全国出版協会および出版科学研究所に寄付されていた株式会社トーハンの株式を基金として、文字・活字文化の振興および啓発に資することを目的としたものです。
  • 2013年8月1日、(公社)全国出版協会の高橋松之助記念顕彰事業は高橋松之助記念顕彰財団(2014年3月、公益財団法人に認定)へ移譲、現在に至っています。
  • ■高橋松之助記念大賞の要項
  • ◎朝の読書大賞
  • 朝の読書で顕著な実績のあった学校(小学校、中学校、高等学校、特別支援学校含む)
    表彰状、トロフィーおよび副賞各30万円 今回は3校の受賞
  • ◎文字・活字文化推進大賞
  • 文字・活字文化の振興に業績のあった地方自治体・団体・個人
    表彰状、トロフィーおよび副賞30万円 今回は1団体の受賞
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  • ◎選考委員(順不同)
  • 斎藤健司(高橋松之助記念顕彰財団理事長、金の星社社長)
    加藤真由美(高橋松之助記念顕彰財団理事、元全国出版協会常務理事)
    白井 哲(同、NPOブックスタート代表)
    原 正昭(同、出版科学研究所所長)
  • ◎選考顧問
  • 片山善博(大正大学地域構想研究所所長、元総務大臣、元鳥取県知事)
  • ■贈呈式
  • 日 時
  • 11月4日(火)14時より
  • 場 所
  • 出版クラブビル(東京都千代田区神田神保町1-32)
    (贈呈式のみ行い、祝賀会は実施いたしません)
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  • ※ 「朝の読書」について
    1988年に、千葉県のふたりの高校教師(林公氏、大塚笑子氏)の提唱で始められた学校における読書活動で、始業前の10分間、生徒と教師全員が自分の読みたい本を毎日読むというもの。「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」という自由な読書活動です。2025年5月現在の実施校は25,522校。うち小学校15,494校、中学校8,009校、高等学校2,019校となっています。(朝の読書推進協議会調べ)
    「朝の読書」の詳細は、朝の読書ホームページをご参照ください。
    https://www.tohan.jp/csr/asadoku/

 

  • ■第18回高橋松之助記念「朝の読書大賞」 授賞理由
  • 嬉野市立吉田小学校(佐賀県嬉野市、植松かおり校長)
  • 9学級、児童66名の小規模校である同校では、「朝の読書」を2000年より開始、25年にわたり毎日の読書を継続している。学校の目指す子ども像として「図書館に親しみ、読書を楽しむ心豊かな児童の育成」を掲げ、地域・PTAや自治体との連携のもと、読書環境の充実が図られている点が高く評価された。
  • 地域ボランティアによる読み聞かせが、1997年から継続されており、現在ではPTAや教職員も定期的に行うなど読み聞かせが盛んである。2010年からは親子で読む「読書回覧板(家読)」を実施、親子・保護者同士の“読書を通じたコミュニケーションの輪”が広がっている。
  • 図書委員の活動も活発だ。低学年への読み聞かせの実施のほか、年2回開催の「図書館まつり」では児童自らが企画・運営を行う。「活き生き4名人」の取り組みなど子どもたちの自主性を育む活動は、同校教育の大きな特色となっている。
  • 子どもたちの読書意欲を高めるため「読書名人」表彰やシール、しおりプレゼントなども実施。学校司書(司書補)による啓発活動、図書委員による掲示物や毎月のイベントなどにより、子どもたちが学校図書館に行きたくなる環境づくりを行い、一人あたりの平均貸出数は240冊を超えている。
  • 嬉野市は2017年に「嬉野市文化の香り高い読書のまち活動推進条例」を制定。市内全小・中学校で朝読を実施しており、リクエスト等に応じ市立図書館が学校へ資料貸出を行う「巡回文庫」を整備するなど、学校の読書活動をサポートしている。
  • ※佐賀県の学校への同賞授賞は第15回(2022年)嬉野市立久間小学校以来2度目になります。
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  • 身延町立身延中学校(山梨県南巨摩郡身延町、小田切武校長)
  • 2016年に身延町内の中学校4校が統合し開校した同校では、以来毎日10分間の朝の読書を継続し10年目を迎える。①読書の習慣化を図り読書の楽しさを知るきっかけとする、②生徒の心の安定を図り落ち着いた1日を過ごすためのきっかけとする、を目的に「朝の読書4原則」に沿って行っている。
  • 同校の特徴は、生徒の主体的な活動である図書委員会が中心となり様々な読書活動を推進している点である。月1回、図書委員会定例会を行い、年4回の全校一斉読書、ビブリオバトル、10月の読書月間の取り組み、家読、図書委員会おすすめの本の紹介、学級文庫の設置、読みたい本リクエスト募集など多彩な活動を生徒自らが立案し、企画・実行している。さらに山梨県立図書館主催「贈りたい本大賞」と県教育委員会主催「うちどくポップ展」への作品募集・応募も全校体制で取り組んでおり、2024年には学校賞として「金田一秀穂館長賞」を受賞した。
  • 2024年度、新校舎建築に伴い図書館は誰もが気軽に立ち寄れるよう校舎の中心となる場所に配され、より一層読書に親しみやすい環境となった結果、一人あたりの平均貸出数も2倍近くまで増加した。開校以来続く朝の読書をベースに、生徒自らが読書の魅力を伝える読書推進活動が展開され、校内に本を読む日常が定着している点が高く評価された。
  • ※山梨県の同賞授賞は第7回(2013年)笛吹市立浅川中学校、第16回(2023年)学校法人伊藤学園 甲斐清和高等学校以来3度目になります。
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  • 鳥取県立倉吉総合産業高等学校(鳥取県倉吉市、足立誠司校長)
  • 3学科(工業・商業・家庭)4科(機械・電気・ビジネス・生活デザイン)を有する総合選択制の専門高校である同校では、2003年の創立当初より毎日の朝の読書を継続している。全職員が年度初めの職員会議で「朝の10分間読書実施上の確認事項」を協議して共通理解し、方向性を同じくして取り組むことで、朝読書を充実した時間にすることができている。朝の読書の継続とともに特色ある図書館活動など多様な読書推進活動を行っている点が高く評価された。
  • 「図書館は出会いの場」をコンセプトに、地元企業と連携したものづくり展示および会社紹介、教職員による図書館ミニ講座、生徒の作品展示、吹奏楽部のコンサート、生徒のこころの居場所として保健室や相談室と連携した「ハートカフェ」の開催など図書館で様々な取り組みを行い、「人・本・もの・情報」をつなげる多様な活動を展開している。進路や職業を考えるための本や資格試験・大学入試対策の本も充実しており、図書館を活用した授業も活発である。
  • 図書委員の活動として4月に「大公開!先生方の朝読書」と銘打ち、朝読書に読んでいる本を手にした先生方の写真を展示、新入生が先生の名前・顔を覚えるのと同時に本との出会いの場となっており、生徒たちに好評のようだ。他にも図書委員がブックトラックにおすすめ本を積んで昼休みの教室に出向く「出前図書館」、生徒自ら書店で蔵書とする本を選ぶ「店頭選書」など、生徒たちの活発な活動で本をより身近なものにしている。
  • ※鳥取県の同賞授賞は第9回(2015年)米子市立福米東小学校以来2度目になります。
  • 優秀校
  • 荒川区立汐入東小学校(東京都荒川区)
    練馬区立光が丘第三中学校(東京都練馬区)
    岐阜県立多治見北高等学校(岐阜県多治見市)
    ※優秀校には賞状および記念品を贈呈します
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  • ■第18回高橋松之助記念「文字・活字文化推進大賞」 授賞理由
  • 矢祭町(福島県東白川郡、佐川正一郎町長)
  • 福島県の最南端に位置する矢祭町では、2007年に全国から寄贈された本により開館した「矢祭もったいない図書館」を中心に読書活動を推進しており、同年に「読書の町矢祭宣言」「子ども読書の日」、2021年に「読書活動の推進に関する条例」を定め、町の重要施策として取り組んでいる。
  • 全国に先駆け2009年にスタートした「子ども司書」制度は、全国的な広がりを見せ、現在は200を超える自治体で実施されている。矢祭町では2023年度から小学校の教育課程に子ども司書講座カリキュラムを組み込み、全児童が子ども司書の認定を受けることができる。子ども司書は子ども読書推進リーダーとなり、地域の行事等で読み聞かせや本の紹介など読書のすばらしさ・楽しさを自ら発信している。小・中学校では朝の読書が実施され、毎週水曜日の「家読の日」には、町内放送で子どもたちが家読を呼びかけ、学校にはキャラバンカーで本を配達する。町にはもったいない文庫が23カ所、本の交換スタンドが11カ所設置され、いつも傍らに本がある環境づくりに努めている。
  • 2009年から実施されている「手づくり絵本コンクール」は毎年全国から数多くの作品の応募があり、作品を披露する「手づくり絵本コンサート」は一大イベントとなっている。
  • 絵本作家の講演会など様々なイベントが行われる「矢祭もったいない図書館」を核とし、読書を基盤とした豊かな人づくり・町づくりを長年実践しており、子どもたちをはじめとする町民の生活に本が溢れている点が高く評価された。
  • ※福島県の同賞授賞は第6回(2012年)福島県大熊町教育委員会以来2度目になります。

リンク集

全国出版協会
出版科学研究所
朝の読書 全国縦断交流会
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